MY TEACHER ACADEMIA ~KUBOのティーチャーアカデミア~

教職大学院修了ホヤホヤの小学校教員21年目。過去から今、そして未来に向けて感じていること、思っていること、学んでいることを徒然なるままに綴るブログです。

届いたよ、君らの思い

昨年12月。全校『学び合い』で全校道徳を行いました。

課題は「新1年生のために、自分の大切にしている心を伝えよう!」

 

どんな活動だったかといいますと、

全ての在校生が、1年生の道徳の内容項目で自分自身が一番、大事だと思うものを選び、手紙や物語、絵本など自分が作りたいものを考え、形にするというものです。

※ちなみに内容項目とは、指導要領に示されている道徳の学習内容みたいなものです。1年生だと、「正しいことを勇気をもって」「やくそくときまり」「しょうじきに」「ありがとうのきもち」「あいさつ」「みんなのために」など。他にも、たっくさんあります。

 

授業の最初、私が言ったのは、

「4月に入学してくる1年生のために、自分の大切にしている心を形にして伝えよう。どんな形でもいいし、誰と一緒に作ってもいい。何を使ってもいいよ。3時間くらいで作ってね。」

 

自分の思っていることを1年生に伝わるように形にすることで、その価値観をさらに自分自身に落とし込んでくれたらいいなあという願いもありました。

当時の6年生が低学年の子たちに「年長さんの気持ちってどんな感じ?」とか実態調査に行っていたのもおもしろかったです。

 

さて、素晴らしい道徳の自作資料が子供の数だけ(80こくらい)完成しました。

そして、今年の春、「1年生を迎える会」でプレゼントしました。

 

少し時が経った今日、1年生の担任の先生が話しかけてきてくれました。

「去年、みんなで作った道徳のプレゼント。すごく1年生たちに響いてた。全校『学び合い』で上の子の顔や名前がわかってきているから、〇〇ちゃんが書いてくれたんだ、こんなこと思っているんだっていうのが分かって、すごく嬉しかったみたい。」

「やっぱり、子供の絵とか文、それも身近な在校生が書いてくれたものは力があるねぇ。」

とのお言葉。

 

この道徳の作品(資料)づくりに教師の手は入っていません。

完全に子供たちが自分の思いをイメージして創り上げました。

手作り感満載ですが、既製品にはない魅力が1年生たちに、ちゃんと伝わったのだと思います。

 

1年生たちは、ありがとうの気持ちを上級生に伝えたい!と言っているようです。

どんなふうになるのかな。楽しみでしかありません。

そして、子供たちの結びつきが、また強くなっていく。

こんなに嬉しいことはありません。