ギャップがあるなら
国立教育政策研究所の資料「中1ギャップの真実」(2014)によれば、
https://www.nier.go.jp/shido/leaf/leaf15.pdf
・小6から中1に至る過程に大きな「壁」や「ハードル」が存在し、それが問題を引き起こしているようなイメージを抱きがち。
・多くの問題が顕在化するのが中学校段階からとしても、実は小学校段階から問題が始めっている場合が少なくない。
・小学校段階の予兆や顕在化し始めた問題も「積み残し」「先送り」が増えている。
・中学校でも小学校の状況を十分に把握しきれないまま、中1をスタートラインにできるイメージを脱し切れていない学校が多い。
とあります。
さて、今年度、取り組んだオンライン『学び合い』による小小連携。
データ容量が大きく、タイムラグなどの問題も発生しました。
でも、Meetでの交流が難しいかなあと考えると、チャットやドキュメントの共同編集機能などを使って、やり取りをしている子どもたちの様子が見られました。ここで実感したのが、あちこちで生まれるいくつもの交流を一括で管理なんかできません。ゴールを示して、あとは解決を子ども集団に任せきれるかどうかです。
実践後のアンケート結果は、参加児童から9割超の肯定的な評価を得ました。こういった共に課題を解決する小小の交流や経験は、ギャップをかなり減らすと確信しています。仕事や学習を通じて、次第に仲間になっていく過程そのものだからです。ギャップがあるなら、入学前から、ギャップを埋め合える仲間になればいいだけの話です。学級以外に相性のよい人間がいる可能性も高まります。
「中1ギャップの真実」には以下のような記述もありました。
「ギャップをつくり出しているのも、それを埋めることができるのも教職員」
子どもの一生涯の幸せという究極の課題解決に向かって、大人たちもギャップを減らしていきたい。