今日の西川ゼミ問答(「弱い紐帯、強い紐帯の解」)
今日のゼミでは、「ネットワーク分析」の読書会で、私の理解が追いつかなかった箇所について、西川教授に質問しました。
(注)
「弱い紐帯」…あまり親しくない友人、会う機会の少ない疎遠な知人の間にある繋がり
「強い紐帯」…家族、親しい友人、学校や職場の同僚といった人々の間にある繋がり
私:オンラインゼミ生や西川研OBが参加した読書会の課題図書「ネットワーク分析」のある一節に「弱い紐帯」の力は、転職の際に有利とある。しかし同じ調査を日本国内で追試したところ、家族や縁戚関係の「強い紐帯」によるつながりのほうが良い結果が出ている。なぜ、このような結果が出たのか話題になった。
西川教授:(にこにこしながら)教えようかなあ、やめようかなあ。いくら出すかなあ?へへへ…笑
それはね、そもそも日本の場合、本当の意味での「弱い紐帯」を形成しづらいから。なぜなら企業がメンバーシップ型だから、異質な集団をつくりにくかった。
つまり、結局、日本人の「弱い紐帯」は同じ業界、同じ職場の人。教師だってそう。教師の「弱い紐帯」は教師だろう。異質じゃないんだよ。
ところが、欧米各国はジョブ型雇用だから、ネットワークを作る際にNPOや地域ボランティア集団に入る。そこには、多様な人が参加しているよね。だから多数で多様な紐帯が形成されている。
考えてみれば簡単だよね。ゼミ生・OBわからないかあ笑?
私:いや、(参加した方たちは)分かっていたと思う。自分の理解が追い付かなかった。では、西川先生の書籍にある、異世代の卒業生が体育館にタッパーをもって集まるストーリーのあれは?
西川教授:ありゃあ、弱い紐帯のつながり。中学校単位の地域コミュニティの人たちに共通しているのは、同じ地域に住んでいるということだけ。結局は、多数で多様が大事よね。
私:(ああ、そうか。)
ということでした。いつも通り、流れるような答え。そういえば欧米の人たちの地域コミュニティへの参加例は「非営利組織の経営」にも書いてあったような気がしてきました。
読書会。参会者の皆さんの知識や思考に、なかなか追いつかないなあっていうときが多々ありますが、多様な方の考えに触れられ、かなり刺激をいただけるネットワークです。
そういえば、私のネットワークを分析すると、教師以外の知り合いは…、少ない。と考えると、自分の学生時代のネットワーク、保護者間のつながりも、かなり大事なのでは?
少しずつでも、ネットワークをば広げてみようかなと思い始めています。