MY TEACHER ACADEMIA ~KUBOのティーチャーアカデミア~

教職大学院修了ホヤホヤの小学校教員21年目。過去から今、そして未来に向けて感じていること、思っていること、学んでいることを徒然なるままに綴るブログです。

子供たちとの問答シリーズ「私みたいにならんといて」

子供たちと問答をしていると、私という個に興味をもつようになっている気がします。

裸の40代男性教員のことを知りたい小学生…。

文字にすると変な感じがしますが、事実、そうなのです。

 

今週は女子からのターン。

 

Q:なぜ先生は『学び合い』を取り入れたのか。

→教え子たちの卒業後を知っていくうちに、小学校教員として無理せずに、今、出来るベストだったから。そして、そのベストを知るために大学院に行って学びたくなった。

 

Q:人生で一番やらかしたことはなんですか?

→学生時代のある後悔を伝え、私みたいになってほしくないことを伝えました。(でも人生2周目をしても同じことを繰り返しそうな気もします)

 

真正面から答えるのは、少々、キツイ質問も増えてきましたが、別に話して損するものはありません。できるだけ曝け出そうと心がけています。先生だって、失敗するのだし、その辺のお兄ちゃん、お姉ちゃん、おじさん、おばさんの立ち位置ぐらいがちょうどいいのかもしれません。

 

ただ、歩んできた人生を伝えることは、興味をもってくれた人には意味あるように思います。そして、それを聞いてどうするかは子供自身が考えていけばいいのです。

問答(不登校)

ある子から「不登校についてどう思いますか?」と質問がありました。

以下のように答えました。

 

必ずしも、全ての子どもたちに、今の学校のスタイルに、はまらないよね。だから不登校の子は30万人。長期欠席でカウントされている子も含めると50万人近い。週末、大人の『学び合い』の会を開いたけれど、そこでも話題になった。

 

ところで「不登校特例校」という学校がある。(板書)

学習指導要領にとらわれない学校のことです。

(「へえ、いいなあ」という声がちょっと聞こえる)

 

これは今、「学びの多様化学校」と名前を改め、文部科学省も全国で300くらい作ろうとなっている。都道府県を50として単純に割ると、県内にも6校くらいできる。

だけど、これだけの不登校の子供たちがいることを考えると、現状の学校が現代社会に不適応を起こしているという見方もできる。先生たちも、学校教育の当たり前を見直すステップを踏んでいかないといけない。

 

今、不登校自体は珍しいことでも悪いことでもないと私は考えている。でも、仲間のサポートや声かけがある場所には、行きたくなるんじゃないかな。だからこそ、今、みんながやっている学校で仲間を作る授業は、とても意味があると思うよ。

 

今日の他の質問は、私自身の学生時代のことや好きな物についての質問でしたが、これはこれで自分をメタ認知するのに役立っています。

僕の好きな色は「モスグリーン」でした。

調理実習

子供たちと調理実習をしました。野菜炒めと収穫したじゃがいもを使った料理。

私自身は3年ぶりくらいの調理実習。子供たちの動きや活動が楽しみでもあり、ちょっと不安もありました。

 

結果。

「おー!」「もう、できたの?」「料理上手は片付け上手っていうよねえ」とか言いながら見守っているうちに終わってしまいました。お見事でした。

 

その中で、暇そうにしている子が一人もいなく、皆が自然に協力しました。時間が間に合わないと判断した班は、料理を変更するなどの柔軟性を発揮しました。役割分担も、かなり自然に発生していました。

自分達で調理したものは美味い。少食の子も、いつもより箸が進んでいました。

 

学校的には調理実習は非日常ですが、ご飯を作ることは日常そのものです。

男女入り混じって、自分たちのご飯を「ああしよう、こうしよう」「いいじゃん」と対話しながら進める活動を見て、なんだか幸せな時間となりました。

 

子供たちも同様だったようです。教室へ戻るとき「料理っておもしれえなあ」とつぶやく子たち。この活動の余韻は残り、年末のお疲れ会は、みんなでうまいものを作ろう的なイベントになりそうな予感がしています。どんどんやってほしいなあ。

本日の問答(対子供たち)

週に一度、クラスの子供たちからあらゆる質問を受け、答えます。毎回、どんな質問がくるかどきどきしますが、語ることで、思考の整理につながるし、そんなことをのたまっている自分はどうなのよ?とふり返る機会をいただいています。

 

今日は男子4名から。

 

①ドリブルで相手をなかなか抜けないのだが…(サッカー少年)

→私はサッカー経験者じゃないから的外れかもしれないが、リフティングやボールタッチの練習を毎日続けることではないか。よい練習とは、毎日続けること。それとこのクラスには君とは他チームに所属する選手やバスケットの選手もいるから、アドバイスをもらうのもいいかも。

 

②質問が浮かばないときには?

→いい質問。情報を入れて、自分で考えて、疑問に思ったことを聞いてほしい。なんだっていいから。楽しみにしています。

 

③ニキビはなぜ出るの?

→大人に近づいてきた証拠だと思います。男性ホルモンが多くなると出るはず。私もひどかった。つぶしたくなるけど、あれはよくない。増えた。年頃はやっぱり気になるよね。私は赤ニキビが多くて嫌だったから、市販の薬は、肌になじむ色を使っていたなあ。とにかく洗顔

 

④ミソキンは食べましたか?

→ヒカキンのやつ?息子と動画で見たけど、食べてない。レアなんでしょ?食べたことある人いるの?(クラスに2名)

 

レアつながりで、ポケカの話にずれてしまいました。

小学生の彼ら彼女らの等身大の質問に大真面目に答えてます。

1週間に15分程度。自己開示と内省になっているかな。

一教師の語り

最近は、朝の会なんかでも語ります。(できるだけ短くは意識して)
 
日々の子供たちの何気ない言動や表情が私という教師に対する「問い」なんだと解釈し、それに応えることを意識して。
 
今日は人間関係について。
マッチングアプリや婚活には、お試し期間とかがあるみたい。結婚という長い生活を考えたら、相性の合う、合わないは本当に大事な問題だから、お付き合いする交際期間。つまりお試し期間がある。当然、うまくいかないことだってある。
「来る者拒まず、去る者追わず」という言葉があります。これが腹に落ちたら楽になる。自分が相手に好意を寄せても、相手が同じ気持ちでないこともあります。そんなとき、みんなだったら、どうする?あ、相手が友達と考えてもいいよ。
私の意見として、少し寂しいし、つらいかもだけど、相手の幸せを祈ることが素敵な人なんだと思う。相手に執着し続けることは、相手が幸せになるのを妨げるだけでなく、自分にとってもつらい。それよりも、相手の幸せを願うことができるように、自分が幸せになるようにすればいい。
じゃあ、どうしたら幸せになれる?
こんなにたくさんの人がいる学校。身近なところにできることがたくさんあるよ。相手の立場に立ってみる。困っている人がいたら助ける。自分の言葉づかいやふるまいをふり返ってみる。当たり前のことをすれば十分です。
最後に、大切な言葉を皆さんに伝えましょう。「おはよう」「ありがとう」「ごめんね」「バイバイ」そして「なんか手伝えることある?」この5つを意識してみるといいかもよ。今日が素敵な日になるかどうかは、皆さん次第です。いい1日にしましょう。

ソフトランディング

今週から高学年で合同『学び合い』をスタート。毎日1時間ずつ行っています。

授業中には、先生方も興味津々で観察しにきています。

なぜ『学び合い』か。異学年『学び合い』か。

マクロとミクロ、中長期的な視点、学校の抱える課題解決の視点で先生方にお伝えしています。(アルカイックスマイルで)

来月から4年生も加わります。

 

異学年『学び合い』+自由進度。

これを校内研の指導主事要請訪問という形で提案させていただきます。

「指導案」も「板書計画」も必要ないところがブルーオーシャンなのですが…、

「手立て」は、その時間までの子供たちの『学び合い』の経験+教師の言葉かけやフィードバックの積み重ねなのですが…、

そこは折り合いをつけて、なんとか形にしようと思います。本校の先生方が紡いできた校内研ですからね。

黒船襲来になるのではなくソフトランディングを目指して、職員集団の学びに貢献できたらと思っています。

西川研究室が主催、運営する越後『学び合い』の会に参加。(in上越教育大学)

 

自らの志を保つには、志が高い人と繋がっていく必要性を実感できたことが大きな大きな収穫。

 

学校を楽しくする=社会を楽しくするために動いている人がいる。

 

教員だけでなく、10年以上もさまざまな人たちとのつながり続けてきた人たちがいる。

 

『学び合い』を広げていくこと、根付かせていくことに精力的に活動する人たちがいる。

 

学校現場で奮闘する若者たちがいる。

 

発足させたばかりの私の組織を遠く九州の地から盛り上げようと応援してくれる人がいる。

 

教育研究に真摯に向き合っている院生たちがいる。

 

自らを顧みて、明日に繋げようとポジティブな方がいる。

 

現場の状況に心を痛め、自分たちに何ができるのかを議論している人がいる。

 

計画的に次のステップを踏み出す準備をしている人がいる。

 

 

数々の出会いと再会を果たしました。その背景や理念だけでなく、葛藤まで肌で感じられたことが自分の糧になりました。オンラインの仲間とも2年越しの初対面。

 

また各地に散っていく同志の姿を誇りに、私も一歩ずつ彼ら彼女らに誇れるような人になっていきたいものです。

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