ねないこは わたし
せなけいこさんの「ねないこはわたし」(発行:文藝春秋)を読みました。
(せなさんは1969年に絵本作家デビュー。本書は自らの創作経験やおばけとの関わりを原画や資料とともに綴る自叙伝的な内容です)
我が家では子どもたちが、未満時くらいのころ、せなさんの「にんじん」「ねないこだれだ」「ふうせんねこ」といった絵本を読み聞かせていました。貼り絵とおばけが登場する独特の世界観が子どもの心を惹きつけるみたいで、かなりヘビーローテーションでした。
そんな、せなさんの貼り絵がデザインされた本書を見つけたので手に取ってみました。
読んでいくと、なんともやわらかな気持ちになりました。それは、せなさんが、わが子との他愛もない対話や家族と日常で思ったこと・感じたことを切り取って、絵本作りに生かしていたことが伝わってきたからです。
小さな頃は、自分にも「おばけ」が見えていたような気がしなくもありません。
天狗や、まっくろくろすけもサンタクロースも確かにいたんだと思います。
忘れてしまっていた子どもの心、子どもの目線を思い出させてくれるような1冊でした。