教室マルトリートメントを読んで
気にはなっていたけれど、なかなか読めずにいた本。図書館に入庫されていたのを見つけ、即、読みました。
マルトリートメントとは、広い意味での子どもへの不適切な関わりを指します。
著者の川上さんは、教室や学校で行われている毒語、威圧、支配、不適切な指導などを「教室マルトリートメント」と名付けました。この「教室マルトリートメント」は子どもたちの心身の発達にマイナスに作用するだけでなく、成人後の苦しみまで生む。これが、多くの学校のどこかで行われているのかと考えると、かなり鬱な気持ちになります。
本の冒頭に「よい教師は子どもと共に笑い、ダメな教師は子どもを笑う」とあります。
子どもたちの前に立つ教師が、笑顔で、穏やかな気持ちを絶やさないこと。これだけで、子どもたちは勇気づけられます。そんな教師がたくさんいる学校は、きっと素敵な学校です。
そのために、まず、中堅の私にできそうなことは「職員集団の雰囲気づくり」だなと。
子どものせいにしたり、子どもを笑うといった方向へ進んだりした際の軌道修正。
クソどうでもいい仕事の波に漂いながらも、子どもたちの防波堤になる。
少しずつでも、職員の気持ちの余白づくりを実現するための対話を重ねていく。
といったことが浮かんできました。
それと…自分の言葉に嘘がないように、ぶれずに誠実でいたいなあと思います。