地域とともに
前任校では、学習発表会を地域の文化祭にタイアップして行った年度があります。
これは地域と学校の協働活動になっていたなあと思い出しながら書いています。
場所は、学校から徒歩5分くらいの地域の公民館です。
この場で小学校は各学年の発表をしました。タイアップしたことで、見に来てくださる方がとても増え、地域の一員としての自覚の深まりや、やりがいにつながったようです。
一方で地域住民の方々の文化発表(登山囃子、獅子舞等)、出店の出店、バザー、アート作品の展示等々が行われ、子どもと地域住民との交流が促進されたことを記憶しています。商工会青年部、婦人会など参加者も増えていきました。
目指したのは、学校も地域もwin-winの関係を深めることでした。
しかし、実現に向けて、多少の経緯はありました。
かなり前から学習発表会を地区文化祭とタイアップしたい地域の要望はあったが、農繁期と重なってしまうことなどからなかなか実現しなかったこと。
職員目線では、なぜ、今まで学校の体育館でやっていたのを公民館で行うのか、機材運搬はどうするのか、練習日程や練習場所はどうするのかといった職員目線の問題が生じました。
そこに向かううえで大事だったのが、やはり大義であり、ビジョンだったんだなあと思います。
現場目線の思考は大事なことだと思いますが、学校と地域共有のミッションがあったのであれば、これら微細なことは、わりとあっさりと解決していきました。PTAの方々も機材運搬等を手伝ってくれるようになりました。
持っていき方って大事だなあと思うとともに、当時の管理職って実はすごかったんじゃないか?と今になって思います。
子供目線、子供中心とよく見聞きします。
これは、もちろん大事なのですが、その学校に関わる保護者や地域の方、いや私たち教員も含めて、活性化が図れる場所が「学校」の姿であってほしいと思うのです。
子供も学校に関わる人もお互いに還元し合うことで、学校地域協働が成り立ち、継続していけるように思うのです。