MY TEACHER ACADEMIA ~KUBOのティーチャーアカデミア~

教職大学院修了ホヤホヤの小学校教員21年目。過去から今、そして未来に向けて感じていること、思っていること、学んでいることを徒然なるままに綴るブログです。

全校『学び合い』振り返り②「ルール作り」

1学期最後の全校『学び合い』は、

「トイレのマナーを良くするために、自分たちでルールを作ろう」

というものでした。

 

近年、男子トイレの大便器の中にトイレットペーパーを詰まらせる事件が、頻繁にありました。

こういったトイレ問題は、何かしら困っている子のサインだったりもします。

そこで、生徒指導主任の先生と話合い、全校『学び合い』で自分たちでルールを作ろうということになりました。

 

最初に語ったのは、

・みんなが住んでいる日本は民主主義の国。王様や一部の権力者がルールを定めるのではなく、自分たちでルールを作る権利があること

・どんな問題も当事者が解決しようとしない限り、絶対に解決しないこと
(ダイエットや禁酒・禁煙のたとえ話で)

・指導というお薬をあげて一時的に治すのではなく、根本から治すしかないこと

 

これを1年生も含めた全校児童に伝えました。

 

活動開始。

なんと、出来上がったのはルールではなく、学校中に貼れそうなポスターや標語の数々。

昨年、実践した新1年生のための道徳教材づくりの記憶が頭にあったかもしれません。

 

私は、ルールを作ることがゴールだと思いこんでいたので、

「あれ?どうなるのかな。なんか伝え方間違ったかな?」と活動を見ていました。

 

ある先生が、

「これは、これで価値があるんじゃないか!?」と伝えてくれました。

子供たちが自分たちに必要なものを考え、形にしている活動に価値付けをしてくれていたのです。

子供たちは、そんなルールなんて当たり前。そこを飛び越えて、学校の雰囲気ごと変えるものを作ろうという意図で、せっせとこしらえていたという見方に変わりました。

最後のフィードバックでは、「先生たちの予想を上回る素晴らしい活動でしたね!」と締めくくりました。 

 

協働で授業を進める良さが職員間でも発揮された時間になりました。私1人では、たどり着けなかったと思います。

 

そして、トイレにいたずら?もしくは、サインを発していたかもしれない子も、全校の子ども集団が、学校をよくする活動のうねりの中に身を置いた経験は、とてつもない意味をもちそうです。

 

集団の力ってすごいなあ!を同僚、子どもたちから教えられた1学期の全校『学び合い』でした。

 

さてさて、残念ながら、コロナがまた流行り出しています。

対面の活動が制限されなければいいなと思いつつ、今後も学び合う機会をつくるための作戦を考えていきたいと思います。

 

1人だけじゃなく、みんなで。