MY TEACHER ACADEMIA ~KUBOのティーチャーアカデミア~

教職大学院修了ホヤホヤの小学校教員21年目。過去から今、そして未来に向けて感じていること、思っていること、学んでいることを徒然なるままに綴るブログです。

バイブル

ビジョナリーカンパニーZERO

 

この1年間に読んだなかでは断トツでした。バイブル的1冊になりそうです。

永続する偉大な企業、そうではない企業の実例をもとに、ビジョンをもつ重要性が、びしびし伝わってきます。

教育というフィルターを通した読後感を述べるならば、

「凡庸な教師はただしゃべる。よい教師は説明する。すぐれた教師は自らやってみせる。そして、偉大な教師は心に火をつける」の

「偉大な教師は心に火をつける」のエッセンスが、これでもかと凝縮されています。

 

ビジョンのフレームは、大きく3つ。

1 コアバリューと理念(指針、信条の体系、絶対順守すべき原則、哲学)

2 パーパス(存在意義。あなたを導く星。決して手が届くことはないが前へ前へ引っ張ってくれる)

3 ミッション(明確なゴール。その時々に登っている山。頂上につくと再び案内星であるパーパスを見て、次に登るべき山を選ぶ。)

 

これらが明確になることで、生きるうえでのエロス(ワクワク感)を演出し、個や集団のパワーを発揮させる。

 

そう考えてからの学校教育目標について。

心の底から沸き立つようなワクワク感が出るかは、学校づくりにおいても、ものすごく大事だと思います。

よくありそうなのが「心ゆたかに かしこく たくましく 〇〇の子」みたいな目標。

正しいのだけれど、教員も子供たちもワクワク感を感じるかというと…。

むしろ「N〇Kから国民を守る!」的なニュアンスで言い切ったほうが勢いを感じるし、伝わってきます。これに近いかどうかはわかりませんが、前麹町中学の工藤勇一校長先生の掲げた目標は、

「全ての子どもたちが世の中ってまんざらでもない!大人って結構素敵だ!と思える学校」

こっちのほうが目指す学校のイメージが湧きやすくないでしょうか。

 

明確で人を惹きつけるビジョンを共有することで多くの人(子ども、教職員、保護者、地域)の力が発揮できる場所にする。

ここを意識して、今後の教員人生を送っていきたいものです。

(サークル、スポーツ団体や町内会にも適用できる部分が多分にある気がします。)

 

今の私にはとてもフィットした本です。ちょっとだけ厚い本ですが、文章はわかりやすく、何より事実に基づいたワクワク感を疑似体験でき、好きなマンガを読むように読めました。

多くの立場の方に刺さる内容だと思います。

 

ちなみに、所属している西川研究室のビジョンは、

「日本の教育を変える」

「自他の心にひびく教育研究を通し、自らを高め、一人も見捨てない教育と社会を実現させる」

誇り高いビジョンだと感じてます。