最後の教室
人気の清津峡渓谷も素晴らしかったのですが、
廃校となった小学校を利用した「最後の教室」の世界観が凄すぎた。
https://www.tokamachishikankou.jp/spot/saigonokyoushitsu/
到着。
校内から鼓動のような音が外まで響きわたっている。
中に入ると、真っ暗な体育館には藁が敷き詰められ、ぶら下がっている無数の裸電球。
廊下には、歴代校長とかの写真かと思いきや、真っ黒に塗りつぶされている黒い額縁が続く。
音楽室の棚には、その小学校の記憶・思い出というべき校内文集などの品々。
ガラスケースと白布で覆われている教室。
しかし、この学校は、かつて多くの人たちが行き交っていた場所です。
小学校教員ゆえに、さまざまな情景を思い浮かべました。
廊下や水飲み場の子供たちの姿。職員室にいる人たちの声。
体育館は式典や餅つきなど、行事で変わる雰囲気。
かつて、そこにあった日常。それは「生」だと感じました。
しかし、目の前に広がる無常観。そして、作品に姿を変えた廃校に人々がまた集ってきているんだよなあいう事実もおもしろく。
こちらの作品を手がけた方は、死や記憶をテーマに創作活動をされている方ということを知りました。
不思議と怖さを感じない、深く考えさせられる作品でした。