MY TEACHER ACADEMIA ~KUBOのティーチャーアカデミア~

教職大学院修了ホヤホヤの小学校教員21年目。過去から今、そして未来に向けて感じていること、思っていること、学んでいることを徒然なるままに綴るブログです。

お金の学習(振り返り)

本日、研究室のチームの皆さんと学会に参加し、実践発表を行いました。

『学び合い』による金融教育(小・中・高)です。

 

私なりの学びを振り返ってみました。

 

お金。生活とは切り離せません。また、得や損がわかりやすい側面もあるため、多くの学習者の興味をひく教材だと思います。

(物価上昇のニュースやお得な情報はメディアもよく取り上げるし、私もついつい気になってしまいます。)

そのお金を切り口にして、子供たちが自分の将来のことを考えていったら、実にさまざまな生き方を考えていたり価値観を抱いたりしていることが分かりました。

 

OECDが「より良い暮らし指標」(11項目)というものを公開しています。

①住まい②所得③雇用④社会的つながり⑤教育⑥環境⑦市民参画⑧健康⑨主観的幸福⑩安全⑪ワークライフバランス

https://www.oecd.org/tokyo/statistics/aboutbli.htm

 

実践後に、子どもたちのワークシート記述(「将来、どのような生活を送りたいか」「お金の学習で考えたことと自分の目指す生き方」)を分析しました。

すると、お金至上主義という価値観の子は見当たらず、まんべんなく上記の11のカテゴリーに分布していました。

お金のリアルを直視し、対話をすることで、子どもたちは多様な幸福観に気付くことや表現できたのだと私たちは解釈しています。

 

さて、幸せとは何か。かなり多様だと思います。

私は、子どもたちが、おのおの幸せになっていくことは、教師としての幸せの1つだと思っています。

お金について学ぶことは、その幸せに近づく力になる学習ということを、この実践を通じて小学生から高校生の子どもたちから教えてもらいました。

 

日本では「お金=不浄」「子どもの前でお金の話はしない」といった考えが一般的な時代もあり、金融教育は遅れてしまっていました。

 

結論。2年前までは未知の領域だったお金の学習は面白い。環境は人を変えますね。