MY TEACHER ACADEMIA ~KUBOのティーチャーアカデミア~

教職大学院修了ホヤホヤの小学校教員21年目。過去から今、そして未来に向けて感じていること、思っていること、学んでいることを徒然なるままに綴るブログです。

叱る依存を手放す

村中直人さんの「〈叱る依存〉がとまらない」

 

若手の頃、「怒る」と「叱る」は違うことを意識せよと言われたことがあります。

「怒る」は怒りの感情の押し付けで、「叱る」はその対象に良くなってほしいという理解でした。

しかし、この書を読み、怒るは悪く、叱るは良いという認識は甘いというか怖いなとの思いに至りました。

 

叱るという行為は、対象をコントロールしようとする行為で、叱ることで気持ちよくなってしまう危険性や依存性さえあることが、脳、神経科学の観点からも述べられていました。そもそも、感情的になっている場合、怒るも叱るも線引きができなくなってしまう場合だってあります。

 

ただ、叱るの場合、相手への関心はあるわけですから無関心よりは、ましなのかなあとも思いました。ゆえに「誤学習」(不適切な行いへの指導を報酬と捉えてしまう)のような例も含め、教師として子どもとの関わり方を叱るよりもベターなものにしていくべきだと感じました。

 

自分に限れば「叱る」は結構パワーがいりました。あとで、自分の言動を振り返り、いらなく悩む時間もありました。

大学院のゼミでは、その個(子)を変える力は教師にはないと教わっています。であれば、叱る行為には、なんらメリットはなく、むしろデメリットしかありません。

 

ビジョンや方向性を示し、いつもご機嫌な人がいます。周囲はそれだけで機動力アップです。個を変えるには集団に委ねる。そんな学級担任、存在として現場に戻りたいと思っています。昔ながらのやり方(自分基準、普通、常識、当たり前)に固執し、効果的でない努力や根性に頼るようなことがないように。

 

しかし、家庭内の子育てに関しては、時間効率等を考えて、叱ること(コントロールしたい)が多くなりがち。どうにか家庭内でも、この書を参考に「叱る」を手放していきたいものです。