教職大学院へ
教職大学院の修了が近づいています。そもそも、なぜ上越教育大学へ内地留学したのか。18年の教員生活と共に後押ししてくれたものをふり返ってみました。
1.子どもの「その後」について考え始める
①出会った子どもたちは可愛い。一人一人に寄り添おうと思う。
②経験を重ねるうちに、進学後や就職後に不適応等を起こす子がいることが見えてくる。(その予備軍の子たちがいることも)
③その場、そのとき、自分はいない。いたとしても何もできない葛藤を感じる。
④では、自分のフィールドである小学校で何をしたらよいか…。ぼんやりと集団をつくることの大切さを考えるが、逡巡の日々を送る。
2.『学び合い』を知り、本質に迫りたくなる
①3校目に赴任した際、上越教育大学の西川先生と『学び合い』(二重括弧の学び合い)を知る。そのときは「へえー」くらいでスルーしてしまう。
②数年後、『学び合い』にトライする。
③子どもたちのアクティブな学び、表情、つながりを見て、解を得た気になる。
④西川先生の書籍やSNSを読む。
3.今後の自分にメリットがあると判断する
①40代が近づき、今後の針路を考えるようになる。
②『学び合い』は集団の力を信じ、集団にフィードバックすることがわかってくる。学校には集団(子ども、同僚、保護者、地域住民)がいる。つまり、生涯一担任であれ、管理職であれ、集団と関わるのであれば包括できる考え方だと感じるようになる。
③チャンスがあるなら『学び合い』の本質について学んでみたいと思うようになっていく。
4.現任校で実習が可能なことを知り、本気度が増してくる
①県から上越へ現職派遣があることを知る。
②共働きの妻と子どもを残して、単身で上越へ行くハードルは高い。ただ、行かないと、一生、後悔するかもしれないと迷う日々が続く。憧憬の念が強くなる。
③西川教授のブログで、実習は現任校でできることを知る。(M1の前期は上越にいて、修了に係る講義を受ける必要はあり)
④現職院生さんとオンラインで面談するなど、さらにリサーチする。
⑤粘り強く妻と2年くらい話し合う。県や院との面接・試験を経て、派遣が決定。
5.教職大学院へ
①その場に留まっていては交わることのない出会いを得る。実践と理論を結び付けている教授陣、研究室問わず志ある現職教員や全国のオンラインゼミ生、気持ちのいいストレート院生、OBとの出会いは、現在進行形で世界を拡げ続けてくれている。
②半年、家族と離れてみて大切さを思い知る。
③現任校や地元の小学校での実践とゼミとの往還。また、ゼミ生や同僚との対話や協働を重ねる。もうすぐ修了。(今、ここ)
学びたいものが見つかったときの推進力は、年齢を重ねても衰えないことを実感しました。もし、環境を変えることを考えている方がいるとしたら、本気で調べてみたりすると、道が開けるかもしれません。求めよ、さらば与えられん。です。