読書会「ルポ 誰が国語力を殺すのか」
昨日、オンラインの読書会に参加しました。今回の課題図書は石井光太さんの「ルポ 誰が国語力を殺すのか」です。
話題提供の先生からは以下のようなことを学ばせていただきました。
・自分の感情や損得を分かるには「言葉」が必要。
・「なぜか」を説明できない人が増えている。
・スマホの使用時間が4時間以上。高校生で3人に1人。中学生で5人に1人。
・スマホ育児はよくない。なぜなら子どもは2次元と3次元を結び付けることが難しい。温度感のある言葉を交わしていくことに意味がある。
・読書量が多い子とそうでない子の分断が起きている。
小学校の国語教材の名作「ごんぎつね」の登場人物の心情が読み取れないといった事実が現場でも珍しくなくなってきていることが話題となりました。
そこから、言葉は他者とつながるツールなだけではなく、多くの文化を楽しむためにも不可欠だよなあという気づきを得ることができました。
文章の行間を読み、登場人物の思いを推しはかる。伏線を知り「ああ、そういうことだったのか」と感嘆する。歌詞に込められた思いや願いを想像する。映画や演劇を観て、感想を言い合う。素晴らしい景色、心が揺さぶられるような体験から句や短歌を詠む。大切な人へ手紙を書く…。
どれも言葉が担う役割は大きいです。また、こういった経験の損失は、人生の大事なところを損なうことにもなるのではないかと思いました。
読書会の最中、大学時代に小学校教師を選ぶ理由を仲間と話し合ったことを思い出していました。それは国語の授業ができるからです。今一度、授業で言葉の力を育むことを見直してみるきっかけになりました。ありがとうございます。