MY TEACHER ACADEMIA ~KUBOのティーチャーアカデミア~

教職大学院修了ホヤホヤの小学校教員21年目。過去から今、そして未来に向けて感じていること、思っていること、学んでいることを徒然なるままに綴るブログです。

過去の捉えは変えられる

過去は変えられない。でも、過去への捉えは変えられるのかなと思います。

 

さて、この数日、息子の疾患の経過観察のために、横浜に滞在していました。

十数年前、息子の疾患のを知ったのは、妻のお腹のなかにいたときでした。「なぜ、うちの子が?」と数日間はかなり動揺しました。全然、仕事が手に付きません。

 

ターニングポイントはここでした。どうにか、本当にどうにかして頭を切り替えました。

「産まれてから知ったのでは後手後手になる。ならば、今できることをしよう。産まれてすぐにケアできる最高の病院を探そう」と日本中の病院を調べました。そこで辿りついたのが、神奈川県立子ども医療センターです。学会誌なども取り寄せ、当該疾患に係る手術数、そして病院周辺の環境なども考慮に入れて決めました。

そして、実際に受診してみて感じたのは小さな生命を尊重する職員の理念の高さです。(受付や事務の方まで、親身になってくれる印象です。)

 

月に1回は青森から通うような生活が2年くらい続きました。ここでも助けられたのは、病院近隣にある宿泊施設スタッフの人柄、人間性です。この施設は、神奈川県内だけでなく、全国から難病を抱える子どもや家族の通院・入院生活を心身ともにケアし、支えている施設です。スタッフの皆さんが話してくれる言葉には、私が知らなかった世界を知っている重みがありました。

 

おかげさまで、経過は良好でした。かなり久しぶりの受診になってしまいましたが、今、日常生活を送ることがどれだけ幸せなことも、自分がかなり小さな世界の住人だったのかを教えてくれたのも、息子の存在なんだよなと、いつもふり返らせてもらっています。

 

未来が見えないくらい辛くても、今に集中することで、未来が変わることを願う。すると、過去は変えられなくても、その捉えは変わってくる。そんな気がしています。